「同じ“象印のスチーム式加湿器”なのに、EE-TB60とEE-RU35の2つがあって迷ってしまう…」
そんな経験はありませんか?
見た目はよく似ていますが、機能やサイズにははっきりとした違いがあります。
リビングで家族と過ごす空気を潤したいのか、それとも寝室で静かに休む時間を整えたいのか――。
この記事では、象印スチーム式加湿器の公式情報をもとに、EE-TB60とEE-RU35の違いを整理し、暮らしに合わせた選び方のヒントをお届けします。
この記事を読むとわかること
- 象印スチーム式加湿器EE-TB60とEE-RU35の明確な違い
- 広さ・機能・タイマー設定による選び分けの視点
- 暮らしに合ったモデルを後悔なく選ぶための判断基準
EE-TB60とEE-RU35の基本スペックの違い
同じスチーム式でも、数字を丁寧に並べると違いは明快です。
ここでは「数字でざっと俯瞰」「広さと加湿量の関係」「給水リズムと設置性」の3つの小見出しで、暮らしに落とし込める形に整理します。
① 数字で見る基本スペックの違い
まずは主要スペックを一枚で。
どちらもスチーム式ですが、対応畳数・タンク容量・表示まわりに性格の違いがにじみます。
項目 | EE-TB60 | EE-RU35 |
---|---|---|
方式 | スチーム式 | スチーム式 |
適用床面積の目安 | 木造和室 ~10畳/プレハブ洋室 ~17畳 | 木造和室 ~6畳/プレハブ洋室 ~10畳 |
定格加湿能力 | 600 mL/h | 350 mL/h |
タンク容量 | 約4.0 L | 約2.2 L |
連続加湿時間(目安) | 強:約6h/中:約10h/弱(静音):約20h | 強:約6h/弱:約27h |
表示・操作の要点 | デジタル表示(湿度・タイマー)/入・切各1〜9h | 湿度モニター(低湿・適湿・高湿)/入6h・切2h |
外形寸法(幅×奥行×高さ) | 約24×27.5×36.5 cm | 約24×26×27.5 cm |
本体質量 | 約2.8 kg | 約2.3 kg |
数字が示すのは「得意な土俵」。
EE-TB60は広い空間をスピード感をもって潤す設計、EE-RU35は個室を静かに整える設計、と読み取れます。
② 適用床面積と加湿量の違い ― “空気のボリューム”を見極める
家族が集まるリビングは、開閉の多いドアや高い天井などで“空気のボリューム”が大きくなりがち。
そこで活きるのが違いとしての加湿能力です。
EE-TB60の600 mL/h(~17畳)は、乾きやすい時間帯でも湿度の立ち上がりを支えやすい数値。
一方、EE-RU35の350 mL/h(~10畳)は、寝室や書斎のような落ち着いた空間をゆっくりと保つのに向きます。
適用畳数は建材・気密性で体感が変わるため、余裕側を選ぶと扱いやすいのが実用上のコツです。
③ タンク容量・運転段と設置性の違い ― 給水の手間と置き場所を整える
暮らしのテンポに響くのは「給水の頻度」。
EE-TB60は約4.0 Lで“強・中・弱(静音)”の3段、タイマーは入・切とも1〜9時間。
湿度やタイマーがデジタルで見えるので、日中は中〜強、就寝時は弱(静音)へ…と細かく合わせやすい構成です。
対してEE-RU35は約2.2 Lで“強・弱”の2段、タイマーは入6h・切2h。
必要十分にそぎ落とした操作系が特徴です。
サイズ面ではEE-RU35(高さ約27.5cm)がベッド脇や棚下にも納めやすく、EE-TB60(高さ約36.5cm)は床置きで存在感をもたせやすい設計。
スチーム式は吹き出し口周辺の上方スペースに配慮したい家電なので、置き場所の自由度も違いとしてチェックしておくとミスマッチを避けられます。
数字は冷静、でも暮らしに置き換えると表情が出ます。
リビングのにぎわいを支えたいのか、寝室の静けさを整えたいのか。
ここまでの違いが、次の「特長と使いどころ」の判断材料になります。
EE-TB60の特長とEE-RU35との違い
スペック上の数字だけでなく、日々の扱いやすさを決めるのは「機能の細やかさ」。
EE-TB60には、EE-RU35にはない気配りがいくつも備わっています。
ここでは違いを「表示」「静けさ」「お手入れと安心」の3つで整理します。
① デジタル表示と細やかな制御の違い
EE-TB60の目立つ違いは、湿度やタイマーがデジタル表示で見えること。
温度まで表示され、ただ「加湿している」ではなく「どのくらい潤っているか」を視覚で確かめられます。
加えて、入・切タイマーが1〜9時間の範囲で自由に設定できるため、日中の外出や就寝時の長さに合わせて細かく調整可能です。
対してEE-RU35は、湿度は「低・適・高」の3段階ランプ、タイマーは入6時間・切2時間とシンプル設計。
表示や時間の選択肢の幅に、明確な違いがあります。
② 静音モードと湯沸かし音の違い
スチーム式は湯を沸かす音がつきものですが、EE-TB60には「湯沸かし音セーブモード」と「静音モード」が用意されています。
特に静音モードでは約30dBの運転音に抑えられ、就寝時や在宅ワークの集中時間に向いた気配り設計。
一方、EE-RU35も湯沸かし音セーブモードは備えていますが、静音モードはありません。
寝室用と考えると意外に思うかもしれませんが、そもそも出力が小さく動作音も控えめな点でバランスが取られています。
音をどこまで気にするかが、両者の違いを分けるポイントです。
③ お手入れモードと安全設計の違い
加湿器を長く快適に使うには、日常の手入れが大きな分かれ道になります。
EE-TB60には「クエン酸洗浄モード」が搭載され、タンクに水とクエン酸を入れてボタンを押すだけで洗浄サイクルを実行できます。
さらに「チャイルドロック」「ふた開閉ロック」「転倒湯もれ防止構造」のトリプル安心設計も特徴。
EE-RU35もフィルター不要・広口容器で洗いやすい構造ですが、専用の洗浄モードや複数のロック機能は省かれています。
毎日の扱いを軽くしたい人にとって、ここは見逃せない違いといえるでしょう。
EE-TB60は「見える化」「静けさ」「手間の軽減」に強みをもつモデル。
広さだけでなく、暮らし方や時間の過ごし方に寄り添う機能が加わっているのが、EE-RU35との大きな違いです。
EE-RU35の特長とEE-TB60との違い
EE-RU35は「小さくても必要十分」という立ち位置。
数字や機能をそぎ落とし、暮らしの中で「ちょうどいい」を形にしています。
ここでは違いを「湿度表示」「タイマー」「サイズ感」の3つで見ていきましょう。
出典:EE-RU35公式
① 湿度モニターのシンプルさの違い
EE-RU35の湿度表示は「低湿・適湿・高湿」のランプのみ。
数値で細かく管理するEE-TB60に比べると簡易的ですが、それが逆に「いちいち数字を見なくてもいい」気楽さにつながります。
寝室や個室で「ちょうどよく潤っているか」を感覚的に知りたい人にとって、このシンプルさは大きな違いとなります。
② タイマー設定の違い ― 限定された選択肢が“便利”になる場面
EE-RU35のタイマーは「入6時間」「切2時間」と固定式。
細かい設定はできませんが、だからこそ“迷わずワンタッチ”で済みます。
例えば「寝る前に入タイマーをセットして、朝方の乾燥を防ぐ」「就寝中は切タイマーで2時間後にOFF」など、想定シーンに合わせた最小限の仕組み。
EE-TB60の自由度に比べて削ぎ落とされているのは確かですが、用途が絞られている寝室では、この違いが快適さに変わります。
③ サイズ・重量の違い ― コンパクトさがもたらす置きやすさ
EE-RU35は高さ約27.5cm、重さ約2.3kg。
EE-TB60よりひとまわり小さく、持ち運びやすさでも軽快です。
ベッド脇のちょっとしたスペースや、ワークデスクの足元近くなど、限られた空間にしっくり馴染みます。
EE-TB60が「家族の中心に置く1台」なら、EE-RU35は「個の時間を支える1台」。
このコンパクトさの違いが、そのまま使う場所やシーンの違いにつながります。
EE-RU35は「シンプル・コンパクト・ちょうどいい」を求める人の味方。
EE-TB60に比べて機能は少なめですが、それこそが寝室や個室でこそ活きる違いといえます。
EE-TB60とEE-RU35の違いから見る選び分け
ここまで見てきた違いを暮らしの視点でまとめると、「広さ」「機能の細かさ」「タイマーの自由度」という3つの軸に整理できます。
どちらが優れているかではなく、「どんな空気を整えたいのか」によって答えが変わります。
① 広さの違いで選ぶ
EE-TB60はプレハブ洋室で17畳までをカバーできる大容量モデル。
家族が集まるリビングや、乾燥しやすい大空間にふさわしい力強さを備えています。
対してEE-RU35は10畳までとコンパクトで、寝室や書斎、子ども部屋などにちょうどよい設計。
――「広さの違い」は、加湿器選びの最初の分かれ道です。
② 機能の細かさの違いで選ぶ
湿度を数値で見て細かく調整したい人はEE-TB60向き。
湿度・温度表示や1〜9時間の自由なタイマー設定が、それを可能にします。
一方、EE-RU35は「低湿・適湿・高湿」のランプ表示で、シンプルに“ちょうどいい”を感じ取るスタイル。
――「機能の違い」は、管理を楽しみたいか、気楽さを優先したいかで分かれます。
③ タイマー自由度の違いで選ぶ
EE-TB60は入・切ともに1〜9時間で自由に設定でき、生活リズムに柔軟に合わせられるのが強み。
反対にEE-RU35は入6時間・切2時間と限定的ですが、だからこそ「ワンタッチで済む」便利さがあります。
――「タイマーの違い」は、操作に自由度を求めるか、シンプルさを好むかで分岐します。
同じ象印のスチーム式でも、違いを知ると「どちらがわが家に合うか」が見えてきます。
暮らし方を思い浮かべながら照らし合わせるのが、失敗しない選び方です。
あえて選ばない理由の違い
どちらの機種も魅力的ですが、暮らし方によっては「これは合わないかも」と感じる場面もあります。
ここでは、EE-TB60とEE-RU35それぞれをあえて選ばない理由の違いを整理します。
① EE-TB60をあえて選ばない理由
EE-TB60は高性能で大容量ですが、それゆえに「持て余す」ケースがあります。
例えば個室や寝室など6〜8畳程度の空間では、出力が強すぎて湿度が上がりすぎることも。
また本体サイズも高さ約36.5cmと存在感があり、限られたスペースに置くと圧迫感が出るかもしれません。
機能の豊富さが「必要以上」と感じる方にとっては、この違いが選ばない理由になり得ます。
② EE-RU35をあえて選ばない理由
EE-RU35はコンパクトでシンプルな分、広いリビングや乾燥の厳しい空間ではパワー不足を感じやすいです。
加湿量は最大350mL/h、適用はプレハブ洋室で10畳まで。リビングのように家族全員が集まる大空間で使うと「物足りない」となる可能性があります。
また、湿度表示が「低湿・適湿・高湿」ランプだけなので、数値でしっかり管理したい人には不向きです。
この違いが「もう少し上のモデルを」と感じさせる要因になります。
――選ばない理由を先に知っておくと、購入後に「思っていたのと違った」という後悔を減らせます。
大切なのは、合わない未来を想像したうえで「残った1台」を選ぶこと。
この違いが、暮らしを守る知恵になります。
まとめ
象印のスチーム式加湿器EE-TB60とEE-RU35。
似ているようで違う2つを見比べてきました。
数字の大きさや機能の豊富さだけでなく、違いは「どんな時間を整えたいか」に表れます。
EE-TB60はデジタル表示や細かなタイマー設定、静音モードやお手入れモードなど、多機能で安心感のある設計です。
広いリビングや家族が集まる空間にふさわしく、しっかりと空気を潤したい人に向いています。
一方、EE-RU35は湿度モニターのシンプル表示やコンパクトなサイズ感が特徴で、寝室や個室で静かに「ちょうどいい湿度」を整えたい人に寄り添います。
加湿器を選ぶのは、スペックを競わせることではなく「どの空気と暮らしたいか」を決めること。
EE-TB60とEE-RU35の違いを知った今、あなたの暮らしに立ち会わせたい1台が自然と見えてくるはずです。
本記事の情報はすべて象印公式サイト(EE-TB60公式/EE-RU35公式)を参照しています。
よくある質問(FAQ)
Q1. EE-TB60とEE-RU35の違いで一番大きいのは何ですか?
一番の違いは「加湿能力と広さ対応」です。EE-TB60はプレハブ洋室で17畳まで対応する大容量タイプ、EE-RU35は10畳まで対応のコンパクトタイプです。置きたい部屋の広さに合わせて選ぶと失敗が少なくなります。
参考:EE-TB60公式/EE-RU35公式
Q2. 寝室に置くならどちらが向いていますか?
寝室のような個室であれば、EE-RU35のシンプルさと静かな運転が合います。小さめのタンクでも弱運転なら長時間加湿できるため、一晩を快適に過ごすのに十分です。EE-TB60は機能豊富ですが、広さが必要なリビング向きです。
Q3. 加湿器のお手入れの違いはありますか?
EE-TB60には「クエン酸洗浄モード」が搭載されており、定期的な洗浄をボタンひとつで行える点が便利です。また、チャイルドロックやふた開閉ロックなどの安全機能も整っています。EE-RU35もフィルター不要で手入れは簡単ですが、洗浄モードはありません。手間を軽くしたい人にはEE-TB60が合うでしょう。
Q4. 電気代に違いはありますか?
どちらもスチーム式のため消費電力は高めですが、EE-TB60は最大985W、EE-RU35は最大985Wで同等です。使用するモードや時間によって電気代は変わります。小部屋で長時間使うなら、EE-RU35の弱運転のほうが効率的といえます。